とある外科医の独り言

病院に勤める外科医が病院での出来事や日常考えていることなどを綴ります

医者の不養生

今日は休みでした。特に何もせずネットサーフィンなどをしていました。
ただ昨日からお腹の調子が悪く体調がすぐれません。医者の不養生って実際によくあるんですよ、実は。患者さんでも田舎に行くと進行癌が多いとかってあるんですけど、医者もあまり自分の体の検査してなかったりして、さすがにおかしいと思って調べたらすでに手遅れだったとか。よく周りで聞きます。自分の専門領域の病気にかかるとかいう噂まであります。私は消化器癌が専門なのでその中のどれかでしょうか?

 

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好きなことだけで生きていく。

今日は子供の運動会でした。日々成長している子供の姿をみられて、親としてこれほどうれしいことはありません。ただ成長していき親から離れていくのかなーってちょっと寂しさも感じました。

堀江貴文さんの「好きなことだけで生きていく。」を読みました。最近堀江さんの本にハマってます。「人は好きなことだけで生きていける。」と断言されていました。
できない理由(言い訳)を考えるよりできる方法を考えた方がいいっていうのも共感できます。私達はどうしても他人の目を気にして周りと同じように、目立たないようにと行動してしまいますよね。でもその思考が好きなことをできない一番の理由のような気がします。

「思考は現実化する」とも書かれていました。何かやりたいことがあるのに、あまりにもリスクを考えて、やっぱりできないってなってしまう。こう考えたら絶対好きなこと、やりたいことってできないですよね。できないと思う思考が現実化するんです。私も好きなことだけで生きていけるようになりたい。好きなことだけで生きていけたら最高ですよね。

一番大切なことは一歩を踏み出す事、行動を起こす事。私もやりたいことに対するネガティブイメージを振り払い、一歩を踏み出したいと思います。

今日も特に変わった事はありませんでした。いつも通りです。
病院では変わった事が起きないのが一番いい事です。
ただ記事を書くには大変です。

昨日は仕事が暇だったのでHatena Blog proに変更してみました。
google analytics,search consoleの設定でめちゃくちゃ時間がかかりました。
素人がこういうのやるのは大変ですよね。でも今は便利でgoogleで調べると全部教えてくれるんですよね。教えてもらっても時間かかるけど・・・。
ただ中には古い情報のものとかがあるので結構大変でした。

研修医自殺、労災認定

看護助手をしながら医師を目指して医学部へ入学した女性研修医が
2016年1月に自殺、労災認定の記事が医師向け会員制サイトに載っていました。

厚生労働省が「過労死ライン」と位置付ける80時間どころか約187時間、最も多い月では251時間に達していたようです。

まず間違いなく休みは0日でしょうから毎日6~8時間残業していた事になります。
後期研修医だったようなので、劣悪な環境に耐え忍ぶしか方法がなかったのでしょうね。苦労して医師になりその責任を果たそうとしたのでしょうね。
でもなんとか踏みとどまって欲しかった。患者さんの命も大事だけどそれと同じくらい自分の命も大事だから。

どの業界でもある過労死自殺。経営サイドにはもう一度考えなおして欲しい。従業員には仕事以外にもやらなければならないことがたくさんあるのです。
大切な家族もいるのです。その人達から彼らを奪えますか?

ふるさと納税

今日はちょっとひと休み。医療とは関係ない話です。

ふるさと納税


昨日の夜、妻がPCの前で何やら一生懸命やっていました。

私「何してるの?」

妻「ふるさと納税

私「何それ?だ丈夫なの?」

妻「だ丈夫だよ、何回もやってるし」

私「そうなんだ。・・・?」

妻「今食べてるお米もふるさと納税で頼んだやつだよ」
私「・・・。( また無駄使いしやがって。)」

 

という事でちょっと調べてみました。

ふるさと納税は自分の出身地や好きな自治体に寄付をすることで寄付した自治体からお礼の品物などがもらえるものです。

でも寄付するの?寄付するくらいなら自分で買った方が良くない?と思いますよね?

ところが違うんです。寄付をすると税金から控除され、実質負担は2000円で各自治体からのお礼品をもらえるのです。ということは2000円で色々なものが買えるという事です。

寄付金の上限は所得によって変わりますから詳しくは下記サイトで確認して下さい。

www.satofull.jp

なんてすばらしい制度でしょう。皆さんも利用してみて下さい。

妻へ 「ありがとう」

 

病院選びのポイント

いつもご覧いただきありがとうございます。

今日も特に変わりありませんでした。いつもと同じです。

皆さんは病院をどのように選んでいますか?
風邪等の軽い症状の場合、近くの診療所やクリニックに受診しますか?
それとも大きな病院を受診しますか?

その是非はともかくまず金銭面から考えてみましょう。

 

初診時選定療養費

大きな病院(200床以上)を紹介状をなしで受診すると初診時選定療養費というものを負担しなければなりません。(最低5000円)

初診時選定療養費 とは、「初期の治療は地域の医院・診療所等(かかりつけ医)で、高度・専門医療は病院(200床以上)で行う」という、医療機関の機能分担の推進を目的として厚生労働省により制定された制度です。特定の公費医療を受けておられる方や救急車で搬送時の場合等はご負担頂く必要はありません。

なので初診料282点(自費2820円、3割負担846円、1割負担282円)+初診時選定療養費282円+5000円、つまり最低でも5282円かかります。

ですが、まず近くの診療所やクリニックを受診した場合は初診料282点で済みます。もちろん検査や処方などがあれば負担は増えます。
また仮に大きな病院に紹介が必要な場合でも
診療所、クリニックの初診料 282点+紹介状250点(自費2500円、3割負担750円、1割負担250円)+大きな病院の初診料282点(自費2820円、3割負担846円、1割負担282円)しかかかりません。1割負担であれば814円で済みます。

金銭面では近くの診療所やクリニックを受診した方がいいという事になります。

 

大きな病院が込んでいる理由

ではなぜ大きな病院はいつも混んでいて、待ち時間が長くなるのでしょうか?これには患者さんの心理が大きく影響していると思います。
つまり大きな病院は安心だけど小さな所は不安だという心理です。

開業されてる先生のほとんどはある程度の経験を積んでから開業されることがほとんどです。私の周りにも開業された先生がいるのでよくわかるのですが、ほとんどの先生は真面目で優秀な先生が多いです。中には経験も知識もあまりなくお金の事しか考えないで開業される先生もいますが・・・。

ですからまず大事なのは地域で信頼できる開業医を探す事だと思います。まずは地域のかかりつけ医を受診し必要であれば大きな病院を紹介してもらえればいいのです。

ただ開業の先生も商売ですから再診料を稼ぎたいと思うのが人情です。最初から紹介していれば問題ないのに、自分のところで経過観察し状態が悪化してから大きな病院を紹介するという事もあります。
私達も良く紹介して頂くのですが、週末や連休前の紹介が多いのも事実です。
ですから本当に信頼できるか口コミなどを参考にしてみるのもいいと思います。

 

手術を受ける場合

手術を受ける場合はどの領域でもそうですが、その病院がどのくらい同じ手術をしているかが重要です。1年間に10件なのか100件なのか、この違いは大きいです。
手術をするとある一定の確率で合併症が起きます。例えば大腸癌の手術であれば癌を切除するために腸を切除するわけですが、切除した後は再建(腸をつなぎなおす)が必要になります。この場合吻合部(つないだところ)がうまく治らないという合併症が起きる事があります。
経験の豊富な外科医、病院ではこの合併症の発生率が低い傾向にあります。また合併症が起きた場合でもその後の対処方が優れている場合が多いです。
今は病院の診療実績に関する書籍も出版されていますのでそれらを参考にするといいと思います。 

 

今後の内容の参考にしたいので是非コメントをお願いします。

当直明け

今日は当直明けです。それでもいつもと特に変わった事はありませんでした。
いつも通り手術して、病棟の回診、指示出しをして。
通常勤務と変わりありません。

若ければいいのですが、40代半ばになるとかなりしんどいです。
当直中の業務としては急患(外来)の対応、各病棟(詰所)からの報告を受けたり、指示出し、診察、たまに看取りもあります。ある程度の規模の病院だとあちらこちらから電話が来てゆっくり休むことはできません。
一応、当直室はあり寝ていますが、電話で起こされてしまい朝は頭がボーっとしています。

何も連絡がこない事は1年に1回くらいでしょうか?私はそれを完封と呼んでいます。完封しても、いつもと違うベッドで寝るだけで体調が悪くなります。

 若いころは週に1回以上していたこともあります。今では月に1~2回くらいです。

当直明けにそのまま通常勤務って異常ですよね?
看護師さんも夜勤はありますが朝になると帰れます。僕らはぶっつづけで勤務です。
病院は当直医を配置しなければならない決まりになっています。ただ労働基準監督署に病院が届け出をしなければならず、さらに当直医の業務内容についても十分睡眠がとれる事など厳しい基準があります。
ですが日本の病院のほとんどは、この基準を守っていなのが現状です。基準を守ると恐らく日本の病院の当直体制は維持できないと思われます。
今の状態は当直ではなく夜勤になっています。
行政も問題点を認識していながら放置しているのだと思います。

犠牲になるのは発言力のない私達なのです。最終的に不利益を被るのは患者さん
です。

 

医師になるには

今日も特に変わった事はありませんでしたね。普通に手術して病棟の回診をして。ただ今日は当直なので帰れません。

今日は医師になるにはどうしたらいいか?

について書きたいと思います。
まずは覚悟を決めること。これが一番大事だと思います。何が何でも医師になるという覚悟、医師になってこんな事をするという目的、そういうものをしっかり持つことが必要だと思います。

お子さんを医師にしたい場合は、お子さんに早くこの覚悟を持ってもらうようにしましょう。ただお金持ちになりたい。とかそういう目的であれば、仮に医師になれても信頼される医師にはなれないでしょう。
自分や家族を犠牲にしてもやらなければいけないという使命感が必要だと思います。

この覚悟ができたら後は勉強するだけです。

中学生の場合
私は公立の中学校に通っていました。私の考えでは中学まではどこでも一緒だと思います。東大や京大の医学部を目指すのであれば別ですが、普通の国公立の医学部であれば公立でも十分可能です。
その代わり学力は学年でトップクラスでなければなりません。
それは地域でNo1の進学校に入るためです。
地域によっても学力の差はあると思いますが、とにかく地域のNo1の進学校を目指してください。(正直、首都圏の事はよくわかりません)

高校生の場合

高校では理系に進む事になりますが、英語、数学、理科(通常物理、化学、生物から2科目選択)は特に集中的に勉強してください。医学部は理系のトップが志望する学部です。上記の科目は理系の基本です。これができなければ医学部には入れません。

私は基本の繰り返しが最も重要だと思います。あれこれと次から次へと問題集に手を出すのではなく基本的なものを何度も何度も繰り返した方が逆に応用力がつくと思います。数学や理科は暗記ではありません。理論に基づいています。いろいろな定義や定理は勝手に作られたものではありません。定義や定理を導き出す事が可能なものです。
理論的な思考が出来ることを目標に勉強してください。
高校では理系の中で学年で10番以内最低でも20番以内を目標にして下さい。

最後に
思ったように学力が伸びず挫けそうになった時、もう一度、最初の覚悟を思い出して下さい。
必ずあなたを支えてくれるはずです。だから強い覚悟が必要なのです。
まずはあなたの覚悟を決める事から始めましょう。
きっと輝かしい未来が待っています。

 

 

 

医師の年収

keyword医師で検索エンジンで検索すると医師年収というkeywordが検索ボリュームがあるようです。
他の情報サイトでも平均いくらというのは書かれているのですが、今回は私の実際の年収推移を書きたいと思います。すべての数字を正確に記憶しているわけではないのですが大きくはかけ離れてはいないと思います。

 

1年目 年収(税込み)約960万円

2年目        約500万円

3年目        約1200万円

4年目        約1000万円

5年目        約800万円

6年目        約1300万円

7年目        約1200万円

8年目        約1800万円

9~15年目      約1500万円

16年目       約1800万円

17~19年目     約2000万円

大体こんな感じの推移でした。1年目は大学病院でしたが、大学からの給料はほとんどなく、その代わりアルバイトを毎週のようにしていたためかなりもらえました。2年目でガクッと落ちたのは都市部の病院でアルバイト等ができなかったのが影響しています。

その後もばらつきがありますが、医師は転勤が多く、田舎に行くと給料が上がる傾向にあります。

9~15年目、17~19年目は同じ職場です。

現在の給料は周りと比較してもかなりいい方だと思います。

一応の目安にはなるでしょうか。

看護師の労働環境

先ほどはてなブログの週刊ランキングを見ていたら看護師の労働環境について書かれたものがありました。

本当に同じ病院に勤めているのではないかと思うほど環境が劣悪で心が痛みます。

うちの病院の看護師の労働環境もひどいものです。残業は夜11時、12時までやっている事もあります。給与、賞与も平均以下と思われますが、看護師個人の使命感で支えてもらっている感じです。

労働環境を改善するための方策も考えず、ただ病院の収支にしか興味のない院長、事務長、看護部長。

仮に経営が黒字でも、将来まで持続可能かどうかの視点が欠如しています。
医療業界は慢性的に人不足です。慈善団体ではないので利益を追求するのはわかります。しかしこれからは働きたいと思ってもらえる病院を目指さないといけません。
看護師が不足すると必然的に規模を縮小しなければなりません。そうなれば利益を出すことなど不可能になるわけですから。

私はよく看護士から相談されます。「もう辞めたい」と。最初は「もう少し頑張んなよ」と励ますのですが、よく話を聞くともう頑張れとは言えなくなります。
みんな思いつめた顔をして辛そうに働いている。もし自殺でもしてしまったらとり返しのつかないことになる。辞めてもいから心の健康をとり戻してほしいと、本当に思います。


どんな仕事をしていても辛いことがあったら、自分ひとりで抱え込まないで誰かに相談してくださいね。
仕事は人生を豊かにするためにするものですからね。

それで命を失ってしまったら意味がありません。

 

 

手術3

今日も特に変わりありませんでした。手術もなしで暇な1日でした。たまにはこういう日があってもいいですよね。最近忙しくて病院全体が疲弊していたのでちょうどいいのかもしれません。

根本的なマンパワー不足は何も解決されませんが。

今日は胆石の手術について書きたいと思います。私の勤めている病院の消化器外科で最も多い手術だと思います。

胆石の症状は食後に右季肋部(みぞおちの右下のあたり)や背部に痛みを感じるものです。時に発熱や黄疸を伴います。原因として多いのはもちろん胆嚢結石です。胆嚢の中に結石ができ胆嚢管に嵌頓したり総胆管に落下することで症状を引き起こします。

胆石があっても無症状の事も多いです。

通常手術は腹腔鏡を用いて胆嚢を摘出します。ただ炎症の程度や周囲臓器とに癒着の程度によっては開腹手術に移行することがあります。

腹腔鏡ではお臍あたりの傷から腹腔鏡を挿入しさらに2ないし3つの傷から鉗子を挿入し胆嚢を摘出します。取った胆嚢は臍の傷から外に取り出します。

手術時間は約1時間で術後1週間以内に退院できます。

いつもつまらない内容ですいません。もっと面白い事をかければいいのですが。

それではまた。