とある外科医の独り言

病院に勤める外科医が病院での出来事や日常考えていることなどを綴ります

看護師の労働環境

先ほどはてなブログの週刊ランキングを見ていたら看護師の労働環境について書かれたものがありました。

本当に同じ病院に勤めているのではないかと思うほど環境が劣悪で心が痛みます。

うちの病院の看護師の労働環境もひどいものです。残業は夜11時、12時までやっている事もあります。給与、賞与も平均以下と思われますが、看護師個人の使命感で支えてもらっている感じです。

労働環境を改善するための方策も考えず、ただ病院の収支にしか興味のない院長、事務長、看護部長。

仮に経営が黒字でも、将来まで持続可能かどうかの視点が欠如しています。
医療業界は慢性的に人不足です。慈善団体ではないので利益を追求するのはわかります。しかしこれからは働きたいと思ってもらえる病院を目指さないといけません。
看護師が不足すると必然的に規模を縮小しなければなりません。そうなれば利益を出すことなど不可能になるわけですから。

私はよく看護士から相談されます。「もう辞めたい」と。最初は「もう少し頑張んなよ」と励ますのですが、よく話を聞くともう頑張れとは言えなくなります。
みんな思いつめた顔をして辛そうに働いている。もし自殺でもしてしまったらとり返しのつかないことになる。辞めてもいから心の健康をとり戻してほしいと、本当に思います。


どんな仕事をしていても辛いことがあったら、自分ひとりで抱え込まないで誰かに相談してくださいね。
仕事は人生を豊かにするためにするものですからね。

それで命を失ってしまったら意味がありません。