とある外科医の独り言

病院に勤める外科医が病院での出来事や日常考えていることなどを綴ります

当直明け

今日は当直明けです。それでもいつもと特に変わった事はありませんでした。
いつも通り手術して、病棟の回診、指示出しをして。
通常勤務と変わりありません。

若ければいいのですが、40代半ばになるとかなりしんどいです。
当直中の業務としては急患(外来)の対応、各病棟(詰所)からの報告を受けたり、指示出し、診察、たまに看取りもあります。ある程度の規模の病院だとあちらこちらから電話が来てゆっくり休むことはできません。
一応、当直室はあり寝ていますが、電話で起こされてしまい朝は頭がボーっとしています。

何も連絡がこない事は1年に1回くらいでしょうか?私はそれを完封と呼んでいます。完封しても、いつもと違うベッドで寝るだけで体調が悪くなります。

 若いころは週に1回以上していたこともあります。今では月に1~2回くらいです。

当直明けにそのまま通常勤務って異常ですよね?
看護師さんも夜勤はありますが朝になると帰れます。僕らはぶっつづけで勤務です。
病院は当直医を配置しなければならない決まりになっています。ただ労働基準監督署に病院が届け出をしなければならず、さらに当直医の業務内容についても十分睡眠がとれる事など厳しい基準があります。
ですが日本の病院のほとんどは、この基準を守っていなのが現状です。基準を守ると恐らく日本の病院の当直体制は維持できないと思われます。
今の状態は当直ではなく夜勤になっています。
行政も問題点を認識していながら放置しているのだと思います。

犠牲になるのは発言力のない私達なのです。最終的に不利益を被るのは患者さん
です。